礼 拝 説 教 要 旨 2007.2.4
「人間性を回復する愛」
ルカ福音書 19章1〜10節
小 菅 剛 牧師
ザアカイはエリコの町の知名人。背が低かったことをバネにして学問に燃え、才能あり、機知に富み徴税人の頭になった。エリートだ。そればかりか、浪費、贅沢、放蕩タイプではなく倹約、堅実型であって資産、財産、豪邸を持っていた。徴税人とは政治的な人脈もあり、ヘロデ王やローマ総督ピラトとも関係があり金融業界でも知られていた。しかし、彼もプライドは中傷によって傷つけられ、「罪人」(7)と呼ばれることに穏やかではなかった。政治的立場や金融業界で一旗揚げたことに批判されていた。彼の中にも「騙しとった」(9)部分もないわけではなく良心は静まらない日々であった。
イエスはいちじく桑の木にいるこのザアカイに目を向けられた。その目は「この人もアブラハムの子だ。わたしは失われた者を捜して救うために来た」と語っていた。イエスは「ザアカイよ」と声をかけられた。名前を呼ぶとは聖書で何をつげているか。第一は、あなたは神によって創造されたかけがえのない人である。第二は、あなたは値高く尊く、神に愛されている。人はあなたを罪人と呼び、自分もそのように感じているかも知れないが、わたしはあなたに何があってもあなたを愛し、責めるのではない。第三に、コミニュケーション、語り合い、交わりを持ちたい。あなたに関心を持っている。
だから「今日は、ぜひあなたの家に泊まりたい」とイエスは言われた。ぜひとある。偶然ここを通ったのでも、旅の通過点でもなく、疲れたから宿を頼むでもない。あなたのためにわたしは来た(10)とイエスの強い意志があった。ザアカイは木から降りた。ユダヤの習慣である抱き合ったか握手したであろうその身体、手にイエスの心の温かさを感じた。
彼は財産を貧しい人に施し、騙しとった人には過分な4倍の償いをすると言う。彼は神の創造された「人間」になった。家庭は変わり、職場は変わり、エリコの人々から慕われたのだ。
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