礼 拝 説 教 要 旨          2006.10.1
「死者の叫び法」
ルカ福音書  16章14〜31節
小 菅  剛 牧師


 1. 神の国と陰府(よみ)
 火炎で苦しむ富める人のたとえをもって金銭に執着し、貧しい者を顧みない罪を戒められたならイエスの教えは幼稚で低レベルとしか思えない。ありもしない地獄をもって正しく愛の道を歩めと教えられたことになる。また、貧乏人は、死後の世界に報いられることを教えて我慢せよと教えられたのでもない。ただ、金銭欲、愛欲からの自由は難しいことをイエスは見ておられる。また、神の国(16節)と火炎でさえなまれる陰府(よみ・黄泉とも書く。神の国に入れない死者が行くところ)があることをはっきりと啓示された。イエスの多くのたとえで人命が出るのはここのみ。聞き手はこの人を知っていた。
 2. 死者の叫び
 第一の叫びは苦痛の叫びである。死の向こうからの声。決してラザロをうらやんだり自分の功績を伸べたり、この場所からの救いを求めない。富む人は、生前の自分を反省すれば陰府が自分にあたりまえだと受け止めている。だから、神の裁判に不平や不公平は言わない。ただ一滴の水が欲しい。ヨハネは火と硫黄の池が示される(黙20:14)。
 第二は地上に残る家族への配慮の叫びである。死んだラザロを家族に遣わして、こんな所にこないような生き方をして欲しいと言い聞かせて欲しいと叫ぶ。家族愛は美しい。貧乏人に心を寄せなかった人も家族は思う。しかし、ラザロを遣わせとは面白い。富める家族はラザロを門前払いにするか、亡霊を追い払うために策を講じるか。家族を諭すのにラザロで良いのかと思う。富める人は死んだ人が行けば欲深い家族も目を覚ますと考えた。
 3. 聖書と復活のイエスがある
 聖書に聞かない人は、復活した人の教えも聞かないとは(31節)イエスの悲しみが込められた言葉であった。


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